ドイツ ケルン・ボン日本語キリスト教会での佐々木良子宣教師支える会のHPです

 日本基督教団総会での宣教報告 2018年10月

今年は日本のみならずドイツでも猛暑が長引き、季節が秋へと移り変わっても珍しく太陽が顔を出し、小春日和のような日々が続いていました。しかし最近は朝晩冷え込むようになり暖房を入れました。それもその筈!あと3週間もするとクリスマスマーケットが始まる時期となって参りました。
さて、私は1023日(火)~25日(木)まで行われた日本基督教団総会に出席のために、1022日(日)の主日礼拝の後、夜の便で日本へ向かい5日間ほど滞在しました。
2年前の教団総会から、世界宣教の働きを知って頂けるようにと宣教報告の機会が設けられ、今年は私が出席させて頂きました。限られた時間でしたが、総会に出席されている300名以上の方々が耳を傾けてくださり、又、報告後、励ましのお言葉を頂き幸いな時を持たせていただきました。以下、3つの要点からお話しさせて頂きました。

1、教団が宣教師を派遣する必要性

    母語(人間形成の基礎となる言葉)の尊さ。
ドイツ在住歴50年という方が、昨年急性脳梗塞で召されたました。倒れられたと同時に日本語より長く使っていたドイツ語を全て忘れてしまったという事態に陥りました。同じような事例が他にもみられました。最終的に残る言語は使用していた言葉の年数ではなく、幼い時に形成された母語だということを目の当たりにして、母語に勝る言語はないことを知ることとなりました。日本以外に居住した人々でしか分からない母語の重要性を目の当たりにしています。礼拝後の感謝のお祈りの際には毎週、「今日も日本語で礼拝をおささげすることができて心から感謝いたします。このように毎週日本語で説教をお聞きできることは当たり前のことではなく、日本での支えがあってのことで、心から感謝申し上げます・・・」と祈られます。
私はドイツ在住歴僅か2年半ですが、日本語を話す時間が極端に少なくなり、まして日本人牧師先生の日本語の説教を聞く機会は年に1.2回程で、皆無といってもよいので、今回の総会での日本語でお聴きする開会礼拝の説教は、とても飢え渇きをもって「一言も聞き逃したくない」と、耳を澄ませていました。その時、教会の方々の気持ちが少しは分かったような気がしました。
    子育て世代のファミリ―の支援
育児は日本に居住していても孤独感に陥ったり、精神的に追い詰められることが多くありますが、海外においては如実です。頼れる両親、知人はなく、又、幼稚園の先生との関係において、言葉や文化の違いなどによる意思疎通の問題を抱えています。ですので日本語の教会がコミュニティーの場となり、福音に触れながら癒され、励まされている神の家族の場となっています。
2、ケルン・ボン日本語教会の現在の状況 
現住陪餐会員19名ですが、昨年、完全帰国されたご夫妻、今年はハンブルグに引っ越しされたご夫妻、追い打ちをかけるように来年3月には転勤予定の方3名おられ、 9月には召天された方が1名いらっしゃいます。2年間で合計8名が減少し、約半数になってしまう厳しい現実があります。しかし、主は目に見える形で私たちを励ましてくださり、子どもの礼拝に出席している子どもたちの両親と教会員一同によるクリスマスページェント礼拝をおささげする予定で準備が進められています。主はこのように助けてくださっていますので、教会員一同落胆せず、希望をもって前を向いて歩んでいます。
3、  宣教の喜び  何もない故の幸い 
教会員激減という難問が山積し、無力な自分、限界を目の当たりにする状況です。あれもこれもないない尽くしですので、主に頼るしかありません。祈りしかありません。神の御業を待ち望むしかありません。しかし、それが特権だと思っています。主に信頼し共に働いてくださる喜びを実感していきたいです。
4、海外教会からの要望
海外教会を海の向こうの遠い特殊な教会と思わずに、日本の中にある地方教会の一つとして覚えて頂きお仲間に加えて頂けたらとても嬉しいです。
以上のようなことをお話しさせて頂きました。これからも様々な所で海外教会について発信できたら幸いです。
 

   

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